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「ルノルマン・カード一日講座」まとめ

さる、3月29日のこと、伊泉龍一先生の「一日ルノルマン・カード講座」を受講してきました。以前に開講した時より、世間のルノルマン・カードへの興味がましているのか、非常に盛況です、とのことでした。

 

1.ルノルマン・カードの起源

 

「ルノルマン・カード」で、検索すると、様々な「起源」が出てまいりますが。。。これ、海外のサイトやわたしがテキストで使っている本で明確にされているように、実は全然「ミステリアス」な話ではない。。。

フランス人の名前を借りた、ドイツ由来の”ゲーム”カード”

ルノルマン・カードは、19世紀フランスの有名な占い師、アン=マリー・アデレイド・ルノルマン(Anne-Marie Adelaide Lenormand, 1772-1843)の没後に、いくつかのカードが制作され、ナポレオン時代に一世を風靡した占い師だった彼女に”ちなんで”名前が付けられたものだったんです。

 

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フランスではノストラダムス並みに有名な「マドモワゼル・ルノルマン」

ルノルマンカードは、2種類ある?

1. 小ルノルマン=ルノルマン・カード

通常「ルノルマン・カード」と、いう時には「小(Petit:プチ)ルノルマン(Lenormand)のことを指します。サイズはトランプくらいの大きさが主流で、枚数は「36枚」シンプルなシンボルが1つ描かれてるデザインが基本です。

 2. 大ルノルマン

初めて”ルノルマン”の名を冠して、出版されたカードは、1945年の「マドモワゼル・ルノルマンの偉大なるカード(Grand jeu de Mille Lenormand)と名付けられたもの。

こちらのカードは「54枚」から、なっており、占星術ギリシャ・ローマの神話の伝承などのモチーフが書き込まれて、凝ったデザインです。

ルノルマンカードの基は「コーヒー占い」?!

最近、タロット界の大御所、メアリー・K・グリアーが自身のブログで発表した説によれば、1794年にウィーンにて出版されたカードがあり、この32枚のカードはヨーロッパで流行した「コーヒー占い」に用いられるモチーフを元に構成されていたそうです。

こちらのカードは、この2年後の1796年にイギリスにて、「Les Amusements des Allemands(ドイツの娯楽);Or THe Divinations of the Court of Vienna(あるいはウィーンの宮廷での予知)、In Which The Mystery of Fortune-Telling Is Unraveled by Means of Thirty-Two Emblematical Cards(32枚のシンボルカードの意味によって解明される占いの神秘)、With a Book of SUitable Directions(適切な解説書つき)」と題されて出版されました。

と、ここまででお気づきでしょうか。。。。?「フランスの有名占い師」の名前を付けて、大々的に売り出し?たらしい、「ルノルマン・カード」は、その初期の歴史で全然フランスと接点がないということに。。。Σ(゚д゚lll)ガーン

これって、英語でフライドポテトのことを「フレンチフライ」とか、某男性用大人玩具を「ダッチ(オランダ)ワイフ(妻)」よんでいるのと、あんまり変わらないですよね? あ、なんか「パリの高級占い師御用達」とか、めっちゃ当たりそうですもんね?

この「コーヒー・カード」と呼ばれていたカード「32枚」で、現在の「ルノルマン・カード」にはない、「みどりの茂み」「虫」「ライオン」のカードがあり、代わりに「ルノルマン・カード」には存在する、「熊」「船」「きつね」「コウノトリ」「塔」「本」「鍵」の6枚のカードが無いそうです。

さいころゲームに合わせて、36枚に調整された?!

およそ3年後に発表されたのが、ドイツのヨハン・カスパル・ヘッチェル(Jahann Kaspar Hechtel)によって、1799年頃に出された、「希望のゲーム(Des Spiel dar Hoffnung)」という、サイコロを振って遊ぶゲームでした。


伊泉先生曰く「昔は、”現存のカード見てきました!”、とかドヤ顔で言えたんだけど、いまは大英博物館のオンラインアーカイブで見れんだよね、参っちゃうね。」だそうです。(*´ω`*)

ってことで、リンクはこちら。

www.britishmuseum.org


このゲームに付属していた36枚のカードは現在の「ルノルマン・カード」と同じ枚数、同じシンボルで構成されていたため、「ルノルマン・カード」起源と考えられます。

当時ドイツで流行っていた「ゲームカード」が36枚で構成されていたので、数を調整したことが考えられます。付属解説書に「占いにも使えます」という、記述があったのは、もともとが「コーヒー占い」起源だったからという事が示唆されているのかも。

ちなみに、この解説書もちゃんと、大英博物館アーカイブにあります!

www.britishmuseum.org


ちなみに、「ルノルマン・カード」の、最初の言及とされているのは1846年のドイツの新聞広告だったそうです。って、やっぱりフランスじゃない〜笑

伊泉先生も、「フランスの稀代の占い師が使っていたみたいに、話をふくらませている人が多いけど。。。これって、細木数子さんが無くなった後に「細木カード」って売りだしたような感じで、単なるイメージ戦略だったんだよね」と仰っていました。

いかにも、「おフランス起源」のような感じなのに、ドイツが販売って、韓国人が「細木カード」を作って売っているみたいなのかな?

占いに神秘性を持たせて、「いかにも当たりそう」に仕立てるのは、いつの時代も同じなんですねえ。。。。笑